実家には、半年に1度くらいは帰っているのだけど、今回の帰省で、ついに父の禿頭が完成型と相成ったのである。
父の頭部は、まぁ私が物心ついたころから、いわゆる「禿」だった。
まず額が後退し始め、それとほぼ同時に頭頂部のつむじ部分が膨張、まるで陣取り合戦かのように、前からと後ろからのせめぎ合い。ここ数年は、もはや薄い壁一枚を隔てて、前と後ろが至近距離でにらみ合っているような状態であった。
が、ついに、その水草のように儚気な壁は崩壊したのである。
完全なる完成型・禿。
実に潔く、清々しい眺めであった。
良い年になりそうだ。
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