Thursday, March 31, 2011

イチゴ


よしもとばななさんのツイッターを見ていたら、原発に関して書いてらっしゃって、私の心にはそれがとても響いて、しばらく涙が止まらなかった。でも、どうしても拭いきれなかった被害者意識がすーっと洗い流されてくれて、よかった。

そのまま転載したいのだけど、私なりになんとか要約してみると、原発を、ひとつの生き物として感じてみる、ということだろうか?やってみると、風景が一変する。
ご興味のある方は、ぜひこちらから探してみて下さい。日付は、3月24日です。

憎々しい気持ちでいるよりも、悲しい気持ちでいた方がずっとましだと思う。どうせなら、なるべくきれいな心で生きていたいと思うのだ。(悲しい気持ちの方がきれいだ、と思うかどうかは人によると思うけど。)

お腹のあたりにグッと力が入った。

残念ながら、私には念力なんてないけれど、(原発を生き物ととらえて)「今までありがとう」と「今までごめんなさい」を、心の中でたくさん言おうと思う。そして、「どうか安らかに眠って下さい」と祈ろうと思う。
現実は変わらなくても、少なくても自分の心は変えられます。心が変われば、目に見える現実も、違った風に見えてくるのかもしれません。

*****

果物を食べると元気が出る質なので、最近毎日のようにイチゴを食べている。
イチゴは赤いし、三角だし、ツヤツヤしてるし、おまけに甘いし酸っぱいしで、なんかとにかく元気が出る。
近所のスーパーに、色々な産地のイチゴが売っていて、値段も様々なのだけど、ちょっと自分を甘やかして片っ端から食べている。
今日、静岡産のイチゴを食べたのだけど、今までで1番美味しかった!!
他の高いのより!!
値段も安いし、美味しいし、静岡のイチゴ、最高!!
もし病気になったら、高いイチゴじゃなくていいから、静岡のを信じられないくらいたくさん食べたい。食べたら治る。そんな気がする。

Tuesday, March 29, 2011

思いが通じて



思いが通じて、愛する下北沢の本屋さん(三省堂さん・ヴィレッジヴァンガードさん)に、「わたしドーナツこ」がやって来ました。
やったー!嬉しい!!
思いが通じたと言っても、ひさかたチャイルドの営業さんや、編集の高田さんが掛け合って下さったのですが。
力を貸して下さったみなさま、受け入れて下さったみなさま、大好きです!ありがとうございました!!

実はこのお話、地震の直前にあった事なのですが、なんだかお知らせする時期ではない気がして、しばらく保留にしていました。
2週間経った今、元気な自分は自分の場所で、自分の出来る事、やるべき事をがんばってやっていこう!と思っています。出来ない事は出来ないのだから、その分、出来る事を2倍頑張ろう、そんな気持ちです。

*****

そしてお友達のJUNOSON君が、「ドーナツこ」を紹介してくれました。


JUN君、ありがとー!嬉しいです。
JUN君は、売れっ子だし、いつも忙しいはずなのに、「忙しい」と言わない人です。
それがすごくカッコいいな、と思います。
直接言った事はないけれど、そういうところ、本当に尊敬しています。
性別をどうこういうのも時代錯誤かもしれないけど、「男子」だなぁ、と思います。
私はすぐ忙しい気分になるからなぁ。
もっと大きな人間にならねばね。
試しに「暇だ暇だ」と言ってみようかな。
いやそれはそれでダメな人だな。

Thursday, March 24, 2011

金色の尻尾

地元の駅で、以前自分が関わらせていただいたポスターに遭遇した。
ポスターの内容は、若者が多い活気のある駅のイメージからちょっと浮いていて、なんだか妙に目がいった。

3年間だったろうか?4年間だったろうか?数年間お世話になった。
次のリニューアルで、私のイラストではなくなるから、目にするのは、そろそろ最後かもしれない。

ポスターの内容というのは、「自殺防止」という、デリケートなもの。
数年間で、実際にこのポスターが、誰かの心に届いたのかは、わからない。今後もわかることはないだろう。

自分も含めて、多分大多数の人達は、すごく絶望したり、傷ついたりして、本当に元気がなくなってしまう事はあっても、きっとその選択肢を取らないし、そもそも選択肢にいれないだろう。だから、それを選択肢にいれてしまう気持ちや状況を、本当には理解出来ていない、という前提だけれど。

私は、不可抗力のものすごい絶望や悲しさというのは、ものすごく大きくて長い、黒透明な魚みたいなものだという気がしている。うねうねゆっくりと、上の方を泳いでいて、たまに出くわしてしまう。その魚はとにかく大きくて、おまけに長いから、逃げるのなんて無理だし、だから通り過ぎるのを待つしかなくて、真っ暗で、すごく嫌な感じだ。ただ救いなのは、その魚の尻尾は、実は金色に光っていること。魚自身は気付いていないのだけど、私は本能的にそれを知っていて、だから、通り過ぎるのを待とう、とどこかで思える感じだ。

私が健康的でいられるのは、いざという時は「不可抗力」と思えるいい加減さを持っている事と、「本能的」に感じる事に、根拠のない自信を持っているとこなのだと思う。
「不可抗力」と思えなかったら、きっとすごく辛い。
何かを解決するには、全てを自分の責任だと認める事は大事だし、そこからしか見えない事もあると思うけれど、でも本当に本当に絶望してしまったら、「不可抗力」だと思っていいと思う。そして多分、それは本能的に感じるはずなのだと思う。
きっと真面目だったり、責任感が強かったりすると、本能的とか直感的とか、そういう不確かなものに流されてはいけない、と思うのかもしれない。でも、よく考えてみたら、本能とか直感とかって、脈々と培われてきたもので、実は自分自身の経験より、ずっと歴史が長くて、確かなものなのかもしれない。だから押し込めないで、いざという時は、従ってみてもいいと思う。そしてきっと、本能と直感には、その選択肢はないのだと思う。というか、ないと信じたい。

本当のところを理解する術はないけれど、あの仕事を通して、考える事だけはするようになりました。
関われた事に、感謝しています。
残り僅かな期間ですが、あのポスターが、一人でも多くの人の心に届きますように、と願っています。

Monday, March 14, 2011

なるべく普通に

先日の地震は、本当に怖かったですね。
みなさん、大丈夫でしたか??

一人暮らしの私を気遣って下さった方々に、心から感謝しています。
優しくしてくれてありがとう。心強かったです。

色々不安ではありますが、私の周りは目立った被害はないので、なるべく普通に、日常を続けようと思います。
「嘘が本当に」というのは、きっと不思議な事ではなくて、ひとつの方法だと思っています。
なるべく普通に振る舞う事で、日常は続けられると思うし、勿論逆もあるのだと思います。

いつもより少し慎ましく、食べ過ぎたり、使いすぎたり、買いすぎたりしないで、あとは普通に。
そしてその慎ましさが、本当に日常を取り戻した後でも、ずっと続いていけば、きっともっとよいのだという気がします。

誰かやどこかに厄介なものを押し付けたり、それを知らずに、ついつい誰かや何かを責めたりすることを、そろそろやめにする機会なのかもしれません。
色んな事を、自分自身も加担していると認めるのは勇気がいることですが、そろそろ認めなければ、という気がしています。認めることができたら、自分にできることが、きっと見えてくるような、そんな気がしています。

Friday, March 11, 2011

真珠モドキ


夕飯に、アサリのスパゲッティを作って食べたら、アサリの中から真珠的な何かが。
これがアコヤガイだったら、真珠だったのに。
なんて言っては、アサリが気の毒なので、とりあえずとっておく。
やっぱりこれは、海に行け、ということかも。
小田急の終点まで行ってみちゃおうかしら?そうしてみようかしら?

Thursday, March 10, 2011

絵本のこと〜コピー篇


「絵本のこと〜◯◯篇」というタイトルも、もうこれで5回目。
今回の「コピー篇」は、とっても大切に書きたかったことで、だから最後に、と思っていたら、あたため過ぎて、こんなに遅くなってしまいました。

黄色い帯に書かれた、いくつかのコピー。
「誰が考えたの?」と聞かれる事もしばしばなので、ここでご紹介させていただきます。
実はこれらのコピー、関係者のみなさんの、愛情(と私は信じております!)の結晶なのです!

1番大きなコピー「じぶんのなまえ、すき?きらい?」は、ひさかたチャイルドのSさんが考えて下さいました。
当初は、私が考えた「このこのなまえはどうなつこ」が入っていたのですが、どうもイマイチだったのです。
そこへ、作者の私が気付いていなかった(ダメでしょ!)この本の大事な部分をピシャリと言い当てた感じの、なんとも素敵なコピー!Sさん、ありがとうございました!

そして、その下に入っている「おかしな なまえから はじまる おかしな おはなし」。
「ドーナツこ」の紹介文として、色んな場所で、多分1番使われているコピーです。
なんとこれは、デザイナーの中西さんが考えて下さったものなのです!
コピーを考えよう、の打ち合わせの席で、1番専門外の方が、なんというか、シュッとしたのを持って来て下さったので、40個くらい持っていったのにロクなのがなかった私は、なんか「えへへ」って感じでした。
中西さん、多才ですね。これからはコピーの依頼も来ちゃうかも?

ちなみに、無駄に40個も持っていった私が考えたのは、「とじろ、あな!!」です。えへへ。

背表紙部分に入っている「がっこう、すき?」は、U編集長が考えて下さいました。
先日、ある編集者の方に、「このコピーがあるから、学校の話って分かりますよね」と言われて、「なるほど!」と気付きました。(遅い!)
確かに、表紙を見ただけだと、学校の話って分からないもんなぁ。
書店さんによっては、「新学期」をテーマにしたコーナーに置いて下さっているそうなのですが、それはこのコピーのおかげということです。
改めて尊敬です!

そして、表紙をめくった袖の、導入の文は、編集の高田さんが考えて下さいました!
とってもシンプルに、続きが気になるような文にして下さいました。
ちなみに、私が袖までギッシリ絵を描いてしまったので、この文を入れるのは大変だったみたいで、申し訳なかったです。すみません。。。

と、こんな感じで、みなさんのアイデアが詰まった帯なのです。
帯がつくのは初版だけなので、もし運良く増刷された時は、なくなっちゃうんだなぁ、と思うと、余計に愛おしいです。みなさん、本当にありがとうございました!

余談ですが、40個もの(使えない)コピーを短冊にして持っていった私があまりに不憫だったらしく、高田さんは、「記念にほしいです」と優しく貰って下さいました。
ドーナツ状態だった私の心は、すっかり愛で埋められました。
というところで、このお話、まとまったみたいです!

「ドーナツこ」に関するニュースやご報告は、また随時、こちらでお知らせさせていただきます。
とりあえず、「絵本のこと〜◯◯篇」はこれでおしまい!

Monday, March 7, 2011

海のこと


先日ある本を読んだら、なんだかちっちゃい頃の事を思い出して、本当に突然に、青い髪飾りの映像がドバッと目の前に浮かんだ。

すっかり忘れていたけど、ちっちゃい頃の私がお気に入りだった、青い髪飾り。
よくおさげにして、つけてもらっていた。
本当はおさげじゃなくて、髪をおろしてちょこんとつけたかったのだけど、髪が細くて絡まるから、なかなかしてもらえなかった事も思い出した。
どこにいっちゃったんだろう?
と思ったら、なんだかバカみたいに泣けてきた。

きっと「青」から連想されて、よく海に行った事も思い出した。
旅行とか、遠出とか、ほとんどしない家だったけど、海だけはよく行ったのだ。
遊泳禁止の、人がほとんどいない静かな海は、「遊泳禁止」看板を無視して、なだらかな崖を下ったところにあって、たまにサルがいた。
その海からは、灯台が見えた。
カメだと思ったら、緑色のおもちゃの車で、私はそれを拾って帰った。(これは今でも実家にある。)
銀紙でまいた、おにぎりを食べた。
父と、父の年下の友人が沖に出てしまうと、私は海岸で1人で遊んだ。
たまに、サーファーのお兄さんたちが、「ひとりなの?」と心配してかまってくれるのが嬉しかった。ひとりなのが、誇らしかった。

1度、もう一組家族連れがいて、そのお母さんが持っているバッグが、見た事もない柄をしていて、それがすごく羨ましかったのも思い出した。(家の母は、モノトーンが好きで、柄物なんてもってのほか!という人だったのだ。)私の柄好きは、ここから始まったのかも?

なんだか泣いたらすっきりして、海に行きたくなった。
もう何年も行っていないけど、そういえば、海が好きだった事を思い出した。
夏の海じゃなくていいから、のったりした春の海に行きたい。
できたらあのサルがいる海がいいけど、「遊泳禁止」は、やっぱりまずいだろうなぁ。
なんて家なんだ、今思えば。

とにかく海に行こう、春の海。
花粉もさすがに海にはいないでしょう。

Saturday, March 5, 2011

圧倒された話。


3月3日、予定通り、山崎バニラさんの活弁ライブを見に行きました。
前半は、大正琴の弾き語りで、「活弁の歴史」を映画仕立てで説明して下さったり、漫画映画の「心の力」という、可愛らしい作品を見せていただく。
この「心の力」が、去年仕事をさせていただいたフィルムセンターさんの所蔵作品で、なんだかちょっと嬉しい感じ。(ちなみに、私が描いたイラストはこちら。懐かしい!)
前半の最後は、以前こちらでもリンクを貼らせていただいたのですが、スペイン語の桃太郎

後半は、ピアノの弾き語りで「カリガリ博士」を見せて下さいました。
これが、確か70分の作品だったのですが、ずっとピアノを弾きっぱなし、勿論しゃべりっぱなしで、本っ当にすごかったです!圧倒されました。
ホラー映画なので、割と重たい感じに弾いてらっしゃったし、一応私もピアノを習っていたので、どれだけ大変か、なんとなく分かります。腱鞘炎にならないかと、余計な心配をしてしまいました。しかも語りもやりながらなのですから、本当にすごい芸だと思います。
大袈裟でもなんでもなく、日本が誇れる芸ですあれは。

勿論内容も素晴らしかったです。
「カリガリ博士」題名はよく知っていましたが、見るのは初めて。怖いけど、悲しいところもあって、私は少し泣いてしまいました。。。この作品に影響を受けている作品って多いのではないかしら?と思いました。10〜15年くらい前(?)、こういう演劇ってよく見た気がするんだけど、関係ないのかなぁ?
とにかく本当に素晴らしかった!!

帰りの電車で、隣に座っていたオジサンが、「カリガリ博士」を善良にした感じで、「うわ!カリガリ!」と思った。その動揺のせいか、ただのうっかりか、なぜかひとつ前の駅で降りてしまって、各停しか停まらない駅で、寒さに耐えて電車を待った。

その時間(約5分)のロスは想像以上に大きく、スーパーマーケットでは、すでに甘酒もひなあられも桜餅も売り切れで、悲しい気持ちで帰宅した。
いいんだ。桜餅も甘酒も、いつでも売っているから。
後日和菓子屋さんで美味しいのを買ってやるんだから。

Wednesday, March 2, 2011

3月3日は新宿に活弁を見に行こう!そうしよう!


先週買ったお花がまだ開かないのだ。
最初のうちは、長持ちしそうなエラいコだ、と思って、貧乏性の私は「しめしめ」くらに思っていたのだけど、いよいよちょっと心配になってきた。
大丈夫かなぁ、このコ・・・
たまに、開かないまま枯れちゃう(くさっちゃう)時があるけど、そうならないといいなぁ。
この間いただいたボタンの花は、花びらがぎっしり詰まっていて、枯れた部分をちょっとずつとってあげていたら、どんどん開いて、なんと、きっかり1ヶ月も生き延びたのだった!
すごい生命力!
このコにも、たくましく生きていってほしいものだ。
がんばれ!

*****

前置きが長くなってしまいましたが、明日3月3日は、山崎バニラさんの「ひなまつりライブ」です。当日券も少し出るようです。活弁にご興味がある方は、見に行かれてはいかがでしょうか?
詳細は、コチラ↓


私は行きます!
楽しみです♪

*****

またまた話が変わるのだけど、お友達のフクイさんがブログでクラムボンの事を書いていて、そういえばちゃんと聴いた事ないな〜、と、何の気なしに聴いてみた。
多分、この曲で有名になったのではなかったかしら?違ったかしら?


歌詞をよくよく聴いて、びっくりしてしまった!
曲の雰囲気から、ずっと、可愛い恋の歌なのかと思っていたのだけど。
全然違った!
え?心の闇の歌!?だよね!?
すっごく落ちた後に、なんとか立ち直ろうとしているのか、立ち直ってはいるものの、時折また落ちそうになるのをなんとかこらえているのか、そんな感じの歌詞。
これを楽し気にウキウキ感すら漂わせて歌うのだから、すごいなぁ!!
なんか、今更だけど、急に好きになっちゃったかも。

昔、演劇の偉い人が、「いい演技というのは、台詞と、言い方と、動きが、全部バラバラなものだ」と言っているのを聞いた事があった。
例えば、すっごく悲しい台詞を、悲しそうな喋り方で、泣きながら表現するよりも、悲しい台詞なのに、なぜか笑いながら微動だにしないで喋っていたら、なんかすっごい怖い、とか、そういう事らしい。
妙に印象に残っていたのだけど、「シカゴ」を聴いて、そのことを急に思い出した。

何かに活かせってことなのかも!
そんな気がするから、きっとそうなのだろう。
心に留めておこ!